ものを破壊してしまう衝動を抑える為には
テニスの錦織選手が試合中いらだちこあまり、試合中にラケットを投げ捨ててしまう行為が、一部のスポーツジャーナリストやネット民などに批判されるという出来事があった。
なぜ、人は突如、錦織選手にとってはいわば、『商売道具』といえるような大切なモノであるラケットを怒りのあまり折ってしまうような衝動に駆りたてられるのか?
防ぐ方法は無いのだろうか。
カッとなってしまったとき、モノを壊してしまった後に発生する罪悪感・虚無感を想像する。
最近はかなり改善されたが、私自身、元来短気という性格もあり、怒ったとき、その感情をものにぶつけてしまい、時には壊してしまうことも何度かあった。
たとえば、
陶器の茶碗・本棚にあった本を壁に投げつける。
壁を殴りつける。
等...。
怒りの感情が頂点に達してしまったとき、その感情を抑えることができず、結果的にものに当たるいう行動に出てしまう。
ものに当たってしまったあと、しばらく時間が経過すれば怒りの感情もおさまり、投げつけてしまったり、壊してしまったものを片付けなければならなくなる。
その時に発生する「罪悪感」と「虚無感」は非常に強烈で、ものに当たってしまった自分の行為を深く反省する瞬間である。
特に、自分の大切にしていたものだけではなく、恋人や配偶者の大切にしていたものを投げつけたり、壊してしまった場合、自分だけではなく相手の心も非常に傷付けてしまう。
その事実を知ったときの「虚しさ」や「深い反省の念」を、怒りが発生し、ものに当たりたい衝動に駆り立てられたときに、一瞬でよいから思い出すのだ。
そうすると、怒りという動物的で「本能的な」感情に「虚しさや反省」という、人間的で「理性的」な感情がブレーキをかけ、怒りをおさめることが可能となる。
勿論、激しい怒りが発生した場合、気がついたら無意識のうちにものを投げ飛ばしていたということもあるかと思う。
一説には、怒りのピークは6秒といわれており、6秒間怒りの感情を我慢することができれば、衝動的な行動を抑える可能性も高くなる。
激しい怒りが発生したとき、まずはじっと目を閉じてみて、怒りが収まるのを待ってみるのも良い方法である。